暗号資産取引やSNS、仕事などさまざまな場面でインターネットを利用しますが、セキュリティ対策を見直したいと思いませんか?
インターネットサービスを大量に利用する事でアカウントが増加したり、通信量が増えてしまうこともあります。
常にネット環境に接続しているスマホが、あるきっかけで危険なサイトに移動してしまい、情報が流出してしまう恐れもあるでしょう。パソコンも同様です。
そこで今回は安全なネット環境を利用できるVPNについて紹介していきます。
ビットコイン取引も守れるVPNとはいったいなに?

VPNとは「Virtual Private Network」の略で、日本語で「仮想専用線」とも呼ばれています。
簡単に説明すると、通信する間にトンネルのようなものを準備し、外部から通信内容が見れない仕組みです。
そのためセキュリティ対策としても有効な手段とも言えます。
VPNの仕組みとは?
VPNの仕組みはとても説明が難しいので、NTTのサイトで紹介されているものを引用しました。
仮想の回線を指す「トンネリング」
VPNを仮想的な専用回線として成立させているのが「トンネリング」と言われる技術です。この原義は「トンネルを開通すること」にありますが、ここでのトンネルとはネットワーク上の仮想回線のことを意味します。インターネットは通常、不特定多数の人が使う公衆回線を通して利用されています。しかし、VPNでは互いにデータをやり取りする2つの拠点間を仮想的なトンネルで隔絶することで、クローズドなネットワーク構成を可能にします。ネットワーク上の通信をすべて暗号化するSSHもトンネリングの1つです。
パケットにアドレスを付与する「カプセル化」
仮想トンネル内を行き来するデータは別の形に再パッケージ化されており、ハッカーなどの他者の目からその性質を隠せます。「カプセル化」はまさにこの再パッケージ化を通して、データの性質や状態を外部から隠すために利用される技術です。カプセル化という言葉は、外部から隠ぺいするために元のオブジェクトを付与データでカプセルのようにすっぽりと覆ってしまうことから来ています。データのやり取りは、仮想的に構築された専用トンネルの中を、正体を隠したカプセルが往復しているようなイメージと捉えることができます。
不正アクセスを防ぐ「認証」
いくら専用の仮想トンネルを設置したところで、その出入り口が開きっぱなしになっていたら意味がありません。トンネル内部への不正アクセスを防ぐためには、トンネルに入ろうとしている利用者が正当な権利を持っていることを証明させる仕組み、すなわち「認証システム」が必要です。この認証機能は、セキュリティを万全にするために二重にかけられることもあり、これを二段階認証と言います。
VPNの認証システムにおいては、シングルサインオン(SSO)という仕組みが利用されることもあります。これは、1組のIDとパスワードを複数のアプリケーションやサービスで統合的に利用できるようにする仕組みです。シングルサインオンはパスワード漏洩のリスクを低減できます。また、ユーザーは複数のID・パスを手帳に書き留めたり記憶したりする必要がありません。また定期的な変更が面倒だからと、パスワードの使いまわしをすることもありません。アプリケーション側の認証システムを変更する必要もないため、管理の手間も省け、ユーザビリティも向上します。
情報漏洩を防ぐ「暗号化」
このようにVPNのセキュリティは一定以上の高さを持ちますが、それでも認証が突破されたり、データが盗み見られたりするリスクは排除できません。そこで情報漏洩対策のために送受信するデータに施されるのが「暗号化」の機能です。暗号化することで、たとえ認証が突破されデータが漏洩したとしても、解読できないようにしてセキュリティを高めることができます。
VPNにおける暗号化には主に2つの種類があります。まず、SSL-VPNはセッション層において施されるもので、ブラウザーなどのSSLを使うため簡単に暗号化できるのが特徴です。外部からの不特定のリモートアクセスに強く、導入コストも抑えられます。もう1つのIP Sec-VPNは、IP層において施される暗号化で、専用ソフトなどで全通信を暗号化するため安全性が高いという特徴があります。通信も比較的高速で、複数拠点間でのやり取りによく使われます。
NTTコミュニケーションズ
このようにいくつかの技術を併用してセキュリティレベルを保っています。
VPNが利用できる端末
インターネット通信ができる端末の多くがVPN通信に対応しています。
- パソコン
- スマホ
- Meta Quest
- PS5、PS4、PS3
- Xbox
- Raspberry Pi
- Amazon Fire TV Stick
- Amazon Kindle Fire
- Nintendo Switch
上記の端末は全てNordVPNに対応しています。
VPNのメリットやデメリット

次にVPNのメリットとデメリットについて紹介していきます。
セキュリティや海外のサーバーを利用できるという点だけで契約するのは少し早いです。
デメリットも踏まえ、全体的に確認してからVPNに契約するようにしましょう。
VPNのデメリット
まず最初にVPNのデメリットについて紹介していきます。
VPNは安全なネット環境を準備できますが、それなりのデメリットもいくつか存在します。
代表的なデメリットについて確認してみましょう。
VPNは100%セキュリティ対策ができるわけではない
いくらVPNを利用しているからといって、必ずしもハッキングされないわけではありません。
VPNに接続していても、漏洩する可能性があります。
ですので、VPNを利用するとセキュリティレベルが上がるけど、完璧な状態ではないことを頭に入れておきましょう。
VPNに契約すると毎月費用が発生する
VPNは契約してはじめて利用できるので、月額費用が発生してしまいます。
世界中にサーバーを構えており、そのメンテナンスや維持などで費用が発生してしまいます。
そのため無料でVPNを提供しているサービスもありますが、セキュリティ面から見ても危ないので、しっかりお金を払ってVPNを利用しましょう。
VPNに接続すると多少通信速度が低下する
VPNを利用すると海外のサーバーを経由してデータのやり取りを行うので、多少通信速度が低下します。
とはいえ、全く通信できない訳ではなく、動画も高画質で閲覧できるので、仕事などにも利用できるでしょう。
この後の章で通信速度のテストを行います。
VPNのメリット
次にVPNを利用するメリットを紹介します。
現代は何をやるにもネット環境が必要になってきましたが、その度に大切なデータのやり取りすることになります。
なので、普段からパソコンやスマホで仕事をする方にVPNをおすすめします。
VPNでセキュリティの高い通信ができる
「最近のサイトは怪しいのが少ないから大丈夫」
「自分はネットリテラシーが高いから大丈夫」
最近のGoogleの検索システムは非常に性能が素晴らしく、私たちに悪影響を及ぼすサイトは、検索結果から減少しています。
そのため、あなたのその考えも正しいと言えるでしょう。
実際に僕もセキュリティソフトは入れず、ネットを利用しています。
ですが、人間は「うっかり」変なURLをクリックすることもあると思います。
- SNSの投稿にあるURLをタップしてしまった
- ウェブの記事のリンクをタップしてしまった
- 変なメッセージをタップしてしまった
いわゆるヒヤリハットのようなものです。
この場合、スマホやパソコンに不正なプログラムが仕込まれ、問題を起こすことも考えられます。
ですが怪しいサイトにアクセスしてしまっても、VPNを利用することで、そのような被害を最小限にできます。
海外でも仕事ができる
パソコンやスマホで仕事をしていると、様々なツールを利用すると思います。
- WordPressの管理画面
- Googleの計測関係
例を出すとキリがありませんが、ツールの中には海外からアクセスしようとすると、ブロックしてくれる機能があります。
それはハッキング防止のために実装されている機能です。
ですが、あなたが海外で働くフリーランスの場合、そのようなシステムにログインするときアクセスできなくなってしまいます。
そのような時にVPNで日本のサーバーに接続すると、海外にいてもツールを利用できるようになります。
簡単に導入できる
導入が難しいイメージがありますが、実際はソフトをインストールしてログインするだけなので、パソコン操作が苦手な人でも簡単に利用できます。
アカウントを作成方法や、操作方法などは後の章で解説します。
VPNを契約することでできる事

VPNのメリットやデメリットを紹介してきましたが、この章ではVPNを契約することでできる裏技のようなものを紹介します。
違法ではないので安心してください。
Netflixでジブリが見れる
日本で特に有名なのがNetflixで「ジブリ」作品が閲覧できる点です。
海外ではNetflixrが配信されているので普通にジブリは見えますが、「日本」と「アメリカ」にいると閲覧できません。
日本では権利の関係でジブリが閲覧できないようになっていますが、詳しいところまではわかりません。
僕の大好きなNARUTOは映画のみ公開されていました。
画像も日本とは異なります。
なんとNetflixで映画のショート動画が利用できます。
海外限定のサービスを利用できる
VPNに契約をしていると、海外限定のサービスを利用できます。
- Twitter Blue(現在は日本も対応)
- サブスクを海外価格で契約できる(YouTubeなど)
- YouTubeの「お住いの国では公開されていません」問題解決
- 台湾のLINE TV
これもキリがないので途中放棄しますが、VPNで海外のサーバーを経由することで、海外限定のサービスを利用できます。
ビットコイン取引でVPNが必要な理由

やっと本題になりますが、仮想通貨取引でVPNが重要な理由を紹介します。
まずは僕より影響力がある人の意見を見てみましょう
まずはManabuさんです。
Manabu @manabubannai
仮想通貨で必須なハッキング対策
・二段階認証をする (※超必須)
・DeFiを触るときは、必ずVPN
・Google広告はクリックしない
・パスワードはサイト毎に変える
・メタマスクを分散して運用する上記は必須かなと思っています。しかし抜けてる人も多いと思うので、明日のラジオとかで解説します
Twitter
次にイケハヤさんです。
1/ Discordサーバーやツイッターの乗っ取りが目立ちます……。
NFTプロジェクト運営者向けのセキュリティ対策、まとめてみます。
1. 専用デバイスを用意する
2. 二段階認証を入れる
3. SMS認証をオフにする
4. Discordの権限を限定的にする
5. フィッシング詐欺に注意する
6. 外ではVPNを使う
このように暗号資産関係のサービスを触るときはVPNを利用することをおすすめしています。
自宅のWi-Fiや、携帯のテザリングなど、安心できる通信環境であれば問題ありません。
ですが、フリーランスのように外で仕事をしている方はFree Wi-Fiを利用することもあると思うので、とても危険な状態です。
自宅でもVPNを利用するとさらに安心ですね。
例えば自宅のWi-Fiが傍受されている可能性もあるので、油断は禁物です。
安全に仮想通貨取引ができる
仮想通貨の取引は現金とは違い、全てインターネット上で行われているので、常に危険と隣り合わせです。
そのため、危険なWi-Fiにアクセスしていると、暗号資産を抜き取られてしまう恐れもあります。
VPN通信を利用すると、安全な環境で仮想通貨の取引ができます。
ウォレットのハッキングリスクを軽減できる
ウォレットのハッキングも多数報告されており、NFT作品や暗号資産を抜き取られてしまうことがありました。
不正なプログラムを組み込まれ、一定額以上の資金が送金された場合、送金先を変更されたりすることもありました。
このように暗号資産の取引は様々な場所で気を張る必要があります。
暗号資産が抜き取られてしまうことを考えると、VPNで月額500円はとても安いと言えるでしょう。
ビットコインの取引も守れるNordVPNの特徴

サービス名 | NordVPN |
対応国 | 約60カ国 |
サーバー数 | 5,000台以上 |
URL | https://nordvpn.com/ |
値段 | 450円から |
NordVPNはパナマ共和国を本拠にしており、世界中にサーバーを展開している企業です。
60カ国に対応し、サーバー数も5,000台以上あるため、多くの人が利用できる環境を整えています。
使い方は後で紹介しますが、スマホアプリも提供しているので、ダウンロードしてすぐに利用できるメリットがあります。
プラン比較
プラン | 機能 | 値段 |
---|---|---|
スタンダード | VPNやマルウェアからの保護、広告ブロックなど | 450円/月 |
プラス | スタンダードプラン + パスワード管理アプリや情報漏洩スキャン | 590円/月 |
コンプリート | プラスプラン + 暗号化された1TBのストレージ | 780円/月 |
価格は一番安い2年契約の価格で紹介しています。
他にも1年契約や1ヶ月契約がありますが、1ヶ月だとスタンダードプランでも1,520円/月必要です。
2年契約だと2年間で10,800円ですが、1ヶ月だと半年分の価格で1万円を超えてしまいます。
30日の返金保証も付いているので、まずは試しに契約するのもいいかもしれません。
NordVPNで通信速度を確認してみた

先ほどVPNに接続すると多少通信速度が遅くなると紹介しましたが、実際にNordVPNではどの程度遅くなるのか実験してみました。
VPNに接続する前の通信速度
はじめにVPNに接続する前の速度を計測しました。
楽天モバイルの楽天回線エリアで行ったテザリングなので、元々少し遅めです。
VPNに接続した通信速度
次にNordVPNに接続して通信速度を計測してみました。
アップロードに大きな差はありませんでしたが、ダウンロードに関しては10Mbps低下しました。
実際にNetflixを再生してみましたが、問題なくスラスラ再生されました。
仕事程度の通信量であれば問題ないでしょう。
実際にNordVPNを利用してみた

実際にNordVPNの環境を整えて、利用してみた感想を紹介します。
とても簡単に海外のサーバーに接続できる
アプリやソフトの起動から3タップ以内に接続できるので、誰でも簡単に利用できます。
接続解除もワンタップで完了します。
パソコンとスマホどちらも簡単に操作できる
NordVPNは各端末のソフトを準備しているので、誰でも簡単に操作できます。
- iOS
- Android
- Windows
- MacOS
公式サイトにログインするとダウンロードの案内が表示されるので、そこからアクセスすることをお勧めします。
世界中に対応している
NordVPNは60カ国に対応しているので、地図で確認してみましょう。
アジア
日本や韓国、東南アジア地域に対応しています。
北アメリカ
北米ではアメリカやカナダに対応しています。
南米ではブラジルやチリに対応しています。
ヨーロッパ
ヨーロッパ周辺の国が一番多いですね。
一番最初にフランスに接続しましたが、途端にYouTube広告がフランス向けになりました。
NordVPNの登録方法

NordVPNの特徴に付いて紹介してきましたしたが、最後に登録方法を紹介します。
まず初めにNordVPNの公式サイトにアクセスしてください。
アクセスすると下記画像のような画面が表示されますが、キャンペーンをやっていると画面が違います。
まずは「NordVPNを購入する」ボタンを選択して購入して、画面の案内に沿ってください。
ダウンロードファイルを開き、利用規約に同意して、インストールを完成させましょう。
するとアプリケーション画面に「NordVPN」が追加されているはずです。
アプリケーションを開くと世界地図が表示されますが、まずは画面右上のログインをクリックしてログインしてください。
あとは国を選んで、接続するだけです。
NordVPNの操作方法
スマホアプリは一点追加で設定しますが、アプリを開いてログインした後、国を選びます。
その後プロファイルのダウンロードを求められるので、許可してダウンロードしましょう。
ダウンロードするとVPNに接続できるようになります。
iPhoneの設定画面にVPNが追加されました。
VPNに関するよくある質問

最後にVPNに関する質問をまとめてみました。
内容がかぶることもありますが、ご了承ください。
VPNの無料版でも大丈夫なの?
VPNは基本的に有料で提供されていますが、中には無料版のもあります。
運営側が通信内容を除くこともできるので、無料版はあまり信用しないようにしましょう。
VPNは完全にセキュリティ対策ができるの?
VPNに接続したからといって100%セキュリティ対策ができる訳ではありません。
フリーWi-Fiを利用する時などは特にセキュリティが弱まるので、そのような場合などにVPNを利用しましょう。
VPNの特徴は?
VPNは海外からでも日本のサービス、日本から海外のサービスを利用できるメリットがあります。
他にもセキュリティ強化にも繋がります。
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